映像学科非常勤助手奥田 明飯田 芳Kaoru Iidaこの映画は、映画をつくるすべての学生への「エール」だと思う。ーこの映画に参加することになり、脚本を見た瞬間、何を感じましたか?自分も昔は映像学科の学生だったので、登場人物一人ひとりが身近に感じました。大学教授の助手という立場の役だったので、奥田は仕事を優先的に考える人だと意識して演じましたね。なんとなく仕事を面倒そうにしているようですが、それだけではない何かがあるのだと思っていました。ーその「奥田」という主人公。演じるにあたり、坂下監督からの演出は?動きの間や、タイミングなどの演出は細かかったです。でも、細かいながらもひとつひとつの演出が的確でした。それが劇中の人間描写のうまさに繋がったのかと思います。役の内面の演出はほとんどなかったような気がします。奥田の「不毛だよね」と呟くシーンがあったのですが、普段僕も似たようにそう言っています。奥田とは近い存在だったのかもしれませんね。ー印象に残っているシーンを教えてください。早乙女バッハさんとのシーンはとても楽しかったです。本当に実在していそうな妙な雰囲気の教授役だと感じました。それと、ラストシーンの奥田の「笑み」。あれがこの作品のすべてを物語ってようにも思いますし、その先にある、「映画をつくるすべての学生へのエール」のようにも感じます。